原稿書いてます

　締切が近づいたので、家にこもって「みすず」連載の原稿を必死に書いている。
　が、窓の外に生い茂った木の枝が気になって、1時間だけ作業着に着替えて、枝をおろす。おかげで、少し明るくなった。
　わが家は、崖というほど大げさではないが、片側が斜面になっていて、その下を小川（二階堂川）が流れている。その小川に張り出したバルコニーを作ろうと思っているのだが（鴨川の料理屋の床みたいなもの）、きっと何百万もかかるであろうから、なかなか決断ができないでいる。
　
　先日、久しぶりにせりか書房の船橋さんと飲み、あれこれ積もる話をする。私がまだ大学院生だったころからのお付き合いである。来年中に1冊、せりか書房から本を出す約束をする。
　帰りに神保町のさぼうるの隣のおしゃれなバー、「ハイランド・バー」で一杯飲む。これまで店長がひとりで切り盛りしていたのだが、驚いたことに若い女の子を雇っていた。この子がなかなか評判で、彼女目当てにくるお客さんもいるようだ。とてもいいバーなので、悦ばしいことである。
　考えてみると、若い頃から付き合ってきた「戦友」ともいうべき編集者たちは、次々に定年を迎えている。あと2.3年すると、馴染みの編集者がまったくいなくなってしまうかもしれない。そうなったら、本を書くことは難しくなる。というか、本を出そうという気もなくなるかもしれん。まだ数年は仕事をするつもりなのであるが。